無料のゲーム開発ツール「ウディタ(WOLF RPGエディター)」の基本的な使い方を、初心者さん向けに紹介するこの企画。
今回は、主人公キャラクターを変更する方法についてです。ゲーム開始時に操作するキャラを、別のキャラに変えてみましょう。
現在公開中の講座をまとめたページ。「ウディタのことがよくわからない」「簡単な機能から覚えたい」などの初心者さんは、初期の講座から読むのがおすすめです。
公式サイトにはウディタの使い方を詳しく解説している、マニュアルやガイドが公開されています。ウディタを学ぶ際の必須となる教科書です。ぜひ参考にしましょう。
目次
ウディタのデフォルト主人公がいつも同じ理由
ウディタのゲーム開発で多くの人が、以下の2種類のうちいずれかのDataを使っていると思います。
- サンプルゲームのData
- 空データ基本システム入りData
どちらを使っていても当てはまるんですけど、テストプレイをはじめるといつも決まったキャラクターが登場し、操作することになっているはずです。
サンプルゲームのDataなら、「ウルファール」というキャラクター。
空データ基本システム入りDataなら、「ヒーローさん」というキャラクター。
理由は単純で、データベースの影響です。
データベースの設定内容が、開発に使っているDataフォルダのファイルに保存されているからなんですね。
だとすれば、解決方法は簡単。
ウディタのデータベースを開いて、初期の主人公キャラクターに関連する設定を変えてしまえば良いんです。
ゲームの初期メンバーを変える手順
キャラクターを変更するといっても、変更するためのキャラクターが存在しなければ何もできません。
ただ、ウディタのサンプルゲームのData、もしくは空データ基本システム入りDataで開発しているなら大丈夫。最初から数人のキャラクターデータが用意されているからです。
今回はこのキャラクターデータをそのまま使ってみましょう。
サンプルゲームのDataで解説します。
「可変データベース」を開く
主人公キャラクターに関連するデータベースの場所ですが、「可変データベース」に存在します。
まずはこのデータベースを開く作業からですね。
ウディタのエディターを起動します。エディターの画面上部にあるアイコンメニューから、「可変データベース」のアイコンを選択。
可変データベースの画面が開きました。
ウディタの「ユーザーデータベース」や「システムデータベース」とは違います。間違えないようにしてくださいね。
ウディタに登録されているキャラクターを確認
先に見ておきたいのが、タイプ一覧「0:主人公ステータス」の部分。主人公キャラ(操作キャラ)のデータは、この場所に登録されています。
データ一覧にいろんなID名が並んでいて、データ名をクリックすると画面右側にそのキャラの各種ステータスが登場。見たり変更したりできます。
主人公ステータスについては見るだけでオッケーです。よくわからない人は何もいじらず、そのままにしておいてください。
ここに登録されているキャラクターから、初期メンバーを選ぶ仕組みになっています。
覚えておきましょう。
ゲームの初期メンバーを決める
さて、本題。初期メンバーを変える作業をはじめましょう。
可変データーベースのタイプ一覧から、「6:パーティー情報」を選択。
データ「0:メイン設定」の画面右側を見てください。
所持金の他、メンバー1~6といった項目が並んでいます。このうち「メンバー1~6」の項目で、操作キャラクターを決められます。
初期状態だと、メンバー1に「ウルファール」が登録されていますね。サンプルゲームのDataで最初からゲームをプレイしたとき、自動的にウルファールが主人公キャラに決まる原因がコレ。
ウルファールを別キャラに変えましょう。
メンバー1のプルダウンメニューから選べます。プルダウンメニューを開くと、可変データベースの「0:主人公ステータス」に登録されているキャラクターがずらりと出てくるはず。
今回は「パイレーツさん」にしてみました。
OKボタンを押して内容を保存。試しにテストプレイしてみます。
今まで必ず出てきたウルファールが登場しません。代わりにパイレーツさんが登場。普通に操作もできます。
メニュー画面を開くと、パイレーツさんの情報がバッチリ。
無事に切り替えることができました。
複数の初期メンバーにするには?
メンバー1に加え、メンバー2以降にも好みのキャラクターを登録するだけです。
例えば初期メンバーを3人にしたいなら、メンバー1~3にキャラを設定。
内容を保存して試しにテストプレイ。初期位置から動かしてみると、3人パーティーになっているのがわかります。
メニュー画面のステータスも3人分。
こんな感じに複数の初期メンバーを決められます。
【おまけ】初期の所持金を決めてみよう
ところでこの、可変データーベースの初期メンバーを決める画面。メンバー1~6だけでなく、「所持金」の欄の存在にも気づきますよね?
実はこの所持金も変更可能です。設定した金額でゲームをスタートさせることができます。
「ゲーム開始直後から、主人公キャラに1000ゴールドを持たせておきたい」
そんな場合は、所持金の欄に「1000」を入力して保存。
テストプレイで確認してみましょう。
プレイ開始直後に、メニュー画面を開いてみると…
何もしていないにもかかわらず、最初から1000ゴールド所持する主人公キャラのできあがりです。
上で紹介した初期の所持金を変更する設定についてですが、いろんな使い方ができます。
プレイヤーに最初からお金を使わせたい内容のゲームを作る場合はもちろんのこと、テストプレイでも活かせます。
所持金の設定を利用して、テストプレイ開始直後から主人公キャラに所持金を持たせておきます。そうすれば試しに作ってみたお店イベントで、すぐに商品を購入できますよね?
所持金を増やすイベントを別に作っておき、それをこなしてから…といった、回りくどいプレイをせずにテストできるのがメリットです。
次回の講座は?
やさしいウディタ講座22はここまで。
次回「やさしいウディタ講座23:プレイ中にキャラ交代・増減させる方法」では、ゲームのプレイ中に主人公キャラクターを交代したり、仲間を追加する・離脱させるやり方について解説します。
※全講座の目次ページはコチラ。